マンション生活辞典

賢いマンションライフのための「なるほど」を提供します。

防災災害が起きたら[地震][火災][台風]

地震

地震で心配なのは、揺れによる家具などの転倒、落下物によるケガや火災の発生という二次災害です。地震の揺れは1分程度といわれます。揺れ始めたら火元の確認をし、テーブルの下などに身を寄せます。揺れがおさまってから室内扉や窓を開けておき、隣近所に声をかけながら避難します。

地震発生の経過で見る初期対応と避難行動
地震発生!
  • 落ち着いて、自分の身を守る
揺れがおさまったら…
  • 火元を確認→落ち着いて初期消火
  • 家族の安全を確認する
  • 食器などが割れて散乱するので、家の中でも靴をはく
隣近所に声をかける
  • 火事はないか、行方不明者はいないか、災害弱者(お年寄りや子ども)の安否を確認する
  • ガスの元栓、電気のブレーカーを切る
  • 余震に注意する
  • ご近所で助け合う
ラジオをつける
  • 正しい情報を確認し、噂に惑わされない
  • 電話はなるべく使わない
  • 屋根瓦・ブロック塀・自動販売機などに注意しながら、徒歩で避難する
隣近所で協力する
  • 消火活動・救出救護活動をする
  • 避難誘導と災害弱者の安全を確保。
    壊れた家に入るなどの危険な救出は二次災害の可能性があるので注意する
避難所へ
  • 水・食料は備蓄でまかなう。正しい災害情報を入手
    マンションは倒壊の可能性が比較的低いため、自宅避難になることが多い。日頃から防災備品を備えておくことが重要。
普段からの備え
  • 防災フィルムなどで窓ガラスの飛散防止を
  • 家具類は転倒防止器具でしっかり固定
  • 落下物をなくすため、家具の上などにはなるべく物を置かない
  • ガスの元栓は、こまめに閉める習慣を
  • 全自動洗濯機の水道の蛇口も、こまめに閉める習慣を
  • 消火器の準備と、使い方の確認を
  • 非常持ち出し品(飲料水、食料、救急医薬品など)は、いつでも持ち出せるようにしておく。飲料水、食料はこまめにチェックし、使用期限・賞味期限を過ぎていたら入れ替える
「地震の10の心得」で安全な避難を

ときどきご家族で防災会議を開いて普段の備えを確認し、役割やいざというときの連絡方法なども話し合っておきましょう。

「地震の10の心得」
  • 丈夫なテーブルなどの下に身をふせて、家具などの転倒やガラスの破損から身を守ります。
  • 小さな地震でも火を消す習慣をつけましょう。地震では、その後の火災による被害が大きくなります。
  • 万一火が出たら、隣近所に知らせ、みんなで協力して消火に努めます。
  • 揺れによって窓や扉が開かなくなることがあります。非常脱出口の確保をしましょう。
  • あわてて外に飛び出さないようにしましょう。
  • 狭い路地や塀ぎわ、地盤のゆるんだ場所(崖や川べり)には近寄らないようにします。
  • テレビ・ラジオの情報に注意し、すみやかに安全な場所に避難します。
  • ケガ人の手当て、生活物資の融通など、お互いに助け合い協力し合うことが大切です。
  • 車は決して使わずに徒歩で避難し、所持品も最小限にします。
  • 災害時はとかく混乱するため、正しい情報に従って冷静に行動しましょう。

火災

マンションでの火災発生件数は木造住宅に比べて少ないですが、初期対応が被害を最小限に抑えるポイントになります。

また、耐火構造のマンションでは、各住戸が区画されているので適切な処置によって類焼を免れることができます。 日頃から火災が起きた場合に備えて「玄関から」と「バルコニーから」の2つの逃げ道を確保しておきましょう。特にバルコニー隔板の周りには物を置かず、避難しやすくしておきましょう。

火災発生原因のイメージ図
近所で火災が発生した場合
洗濯物やカーテンに飛び火しないようにして、119番への通報と大声で「火事だ」と叫び、窓や扉をきちんと閉めてから避難してください。
上階が火災の場合
放水による大量の水から守るために、大切なものは浴室に運びます。
自宅から火を出してしまった場合
万一、ご自宅で火災が発生した場合は初期の消火活動と通報を行ってください。個人での消火ができない場合は、通報に加えて、特に上階居住者への避難誘導を心がけてください。
  • 備え付けの消火器を使って初期消火に全力を注ぐ
  • 大声で近所に知らせ、119番通報などの協力を求める
  • 天ぷら鍋、ストーブの火には濡れたバスタオルや毛布をかける
  • 天井に火がまわった時はすぐに避難するようにしてください。

台風

強風を伴う台風の場合、マンションでは雨水がサッシ枠周辺や換気口などから吹き込んで浸水することがあります。サッシ枠の排水口を掃除し、換気スリーブは閉めて、場合によってはタオルを詰めるなどの準備を行ってください。浸水は階下に水もれ被害を与えることもあるため、防止に万全の注意を払ってください。

サッシからの浸水を防ぐために
サッシの図

窓、戸の水抜きをチェックしてきれいに掃除し、隙間をガムテープ、溝内側には布類を詰めて、浸水したらすぐに拭き取り、布を取り換えるようにしてください。

バルコニー
  • バルコニー排水口も、ゴミや物が詰まっていないかチェックしてください。
  • バルコニーの鉢植え、物干し竿などは室内に入れてください。
  • 台風一過には、浸水や水もれの確認とお手入れをしっかりと行ってください。
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